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2022年 小寒

お正月モードもそろそろ終わって、日常が戻ってくる頃ですね。
新年の清々しさを思い出しながら、日々を味わっていきたいと思います。

さて2022年、年が明けてはじめての二十四節気です。


二十四節気

小寒

  • 小寒 (しょうかん) :  1月5日(水)

冬至 から数えて15日目、太陽黄経285度を通過するときをいいます。

この日をもって「寒の入り」とし、この日から節分までの三十日間のことを「寒の内」といいます。寒中見舞いはこの期間中に出します。

小寒とは寒気がまだ最大までいかないとの意味ですが、実際は寒風と降雪の時節で「小寒の氷、大寒に解く」という故事があるように実際は小寒の頃の方が寒さが厳しいことも多いようです。

この時期、暖かくして体を休めてあげましょう。

寒四郎(かんしろう)と寒九(かんく)

寒四郎(かんしろう)
小寒から4日目。この日の天候がその年の麦作の収穫に影響があるとされ、麦の厄日とされています。

寒九(かんく)
寒の入り(小寒)から9日目。
この日に降る雨は「寒九の雨」と呼ばれ、農家にとって豊穣の兆しと信じられ、喜ばれていました。また、この日に汲んだ水を「寒九の水」といいます。寒の内の水は雑菌が抑えられ腐りにくく、中でも「寒九の水」は薬になるとまでいわれ、この水で薬を飲むと良く効くという言い伝えもありました。

七十二候

二十四節気「立冬」から始まる七十二候です。

芹乃栄(せりすなわちさかう)

  • 初候 芹乃栄(せりすなわちさかう) : 1月5日(水)

芹がたくさん生える頃という意味。芹という名前は若葉が「競り合う」ように育ち、群生することが由来のようです。

芹は『日本書紀』や『万葉集』にも登場する日本最古の野菜です。(ちなみに日本原産の野菜はほんの10種類くらいとか⁈)。清らかな白い根で「根白草」とも呼ばれ、神事の食材にも用いられてきました。

ビタミンCやβ-カロテンが豊富で抗酸化作用が高くて、鉄分による造血作用があったり、肝機能も高めるといわれています。春の七草のトップを飾るにふさわしいスーパーフードなのかもしれませんね。

さて、その「芹」ですが、春の七草のひとつと前述しました。
1月7日にその七草で作った「七草粥」を食べるとその一年、健やかに過ごせると言われています。

春の七草

春の七草は以下の通り。

  • 芹(せり)
  • 薺(なずな)…ペンペン草
  • 御形(ごぎょう)…ハハコグサ
  • 繁縷(はこべら)…はこべ、アサシラゲ
  • 仏の座(ほとけのざ)…タビラコ
  • 菘(すずな)…蕪(かぶ)
  • 蘿蔔(すずしろ)…大根

七草の日にこれらの野菜が入ったお粥をいただくと、邪気を払い万病を除くといわれています。
七草粥で年末からお正月にかけて忙しく過ごした体をいたわってあげましょう。

ちなみにせりは根を捨てずにゴボウと鶏で炊くととっても美味しい鍋になるとのことですよ。

スーパーの「七草粥セット」に芹の根っこまでついているかどうかわかりませんが、もしついていたら食べてみたいと思います。(^_^)


水泉動(しみずあたたかさをふくむ)

  • 次候 水泉動 (しみずあたたかをふくむ)  : 1月10日(月)
この下では泉が春の支度をしているかも⁈

寒さ厳しい中でも水は地中で暖かさを持ち、溶けて少しずつ動き出す時期。

「水泉」とは、“湧き出る泉”のことをいいます。時の流れ、自然の動き、次の季節への期待が感じられる候ですね。

止まっているように見えても実は少しずつ前進しているのだという安心感と勇気をいただける気がします。



実はこてんしカレンダー1月イラストのヒントになっているのがこの候です。また改めて記事にしますね。

こてんしカレンダーの1月イラストです^_^

雉始雊(きじはじめてなく)

  • 末候 雉始雊 (きじはじめてなく)  : 1月15日(土)

雉の雄が雌へ求愛のため鳴きはじめる時期。

オシャンティーないでたちですね

◆「けんもほろろ」の語源は雉?

日本の国鳥で昔話にも出てくる(「桃太郎」ですね)雉。日本人には身近な鳥だったのでしょうね。

まだ厳しい寒さの中、雄の雉が甲高い声で縄張り宣言と雌への求愛を行うのですが、この求愛の鳴き声が「ケーン、ケーン」というのだそうです。

そして鳴いた後、両翼を広げて胴体に打ちつけるように激しくドドッと羽音を鳴らします。この動作を「母衣(ほろ)うち」というのですが、美しく華やかな出立ちの雄が母衣(ほろ)うちでアピールしてもメスの反応はといえば素っ気ないことが多く、この様子から「けんもほろろ」ということばが生まれたとか。



雉の鳴き声、実際はこんな感じです。よかったら動画をご覧くださいませ。

雄の雉が鳴く様子を見ましたが、「ケーン、ケーン」というよりは「キョェッ!キョェッ!」と金属っぽい音のように思います。

鳴いて羽をばたつかせた後にバランスを取るためか「おっとと…」という感じでバックするのですが、この所作がなんともかわいらしいというか、がんばってアピールしているのだなあと応援したくなってしまいます。

まだまだ寒さはこれからですが、雉くんのように元気に声を出し、体を動かしていきましょう。^^

以上、二十四節気「小寒」と七十二候でした。

🍀 読んでくださってありがとうございます。^^ 🍀